かきのきぞのプロフィール【デュアルライフ鍼灸師への道】

少し長文です。
デュアルライフ(2拠点生活)について知りたい方は、「第7章 デュアルライフ(2拠点生活)」をクリックしてお読みください。

 

第1章 治療家を目指すきっかけ話

「あれ、痛くない」
中学生の私は、思わず大きな声を出しました。
サッカーでケガした足の痛みが治ったからです。

この出来事は
中学生最後の大会の前日のことでした。

私は最後の大会の1週間前の練習試合で
相手選手との競り合いで足首を痛めて途中交代しました。

すぐに近くの整形外科に行ってレントゲンを撮りました。
幸いにも骨折はしてなかったですが
全治3週間と言われました。

私は「1 週間後に大切な試合があるんです。何とかなりませんか?」
と半ベソをかきながら、懇願しました。

医者はカルテを書きながら「無理だね」
と素っ気なく言いました。
私は本当にショックで、その場で泣きました。

しかし諦めることができず
親、部活の先生に「試合に出たい」と再び懇願しました。

そして親、先生が色々調べてくれて
地元で有名な鍼灸接骨院に行くことにしました。

ここの先生にも
「来週の試合に出たい」という気持ちも伝えました。
先生は
「分かった。試合に出れるように、やれる事はやってみよう」
と言ってくれました。

私は「え、治るの!?」と驚きました。
治らないと諦めていた気持ちが、希望に変わり
それから毎日、通いました。
アイシング、テーピング、電気治療、鍼治療、マッサージ治療などなど。

子供ながらに
とても丁寧に治療してくれてるのが分かりました。
特に鍼治療の効果には
本当に驚きました。

さらに自宅で出来るセルフケアも教えてもらい
大会に向けて、先生と一緒に治していきました。
先生は治療の話はもちろんですが
色んな楽しい話をしてくれて
治療しに行くのが楽しみでした。

そして試合前日には
足首の痛みがなくなり、試合に出ることが出来ました。
初戦は見事に勝利。

先生に報告しに行き、次の試合のために治療もしてもらいました。
先生の治療のおかげで
全試合フル出場できました。
チームは3位になりました。

この大会は私とって
最高の思い出です。

そして、それから月日が経ち
先生のように「困ってる人を助けたい」と思うようになりました。

高校 2 年生の夏には「鍼灸師になろうと」と決心して
専門学校の見学に行ってました。

専門学校の先生は「まだ2年生だよね!?」
と驚いていましたが
私は夢に向かって走り始めました。

追伸
この出来事が、私の治療家人生を
決定づける基準になっていきます。
この時はまだ知らない治療院業界の厳しい現実を乗り越えられたのは
あの時の感動が強烈だったからでしょう。

高校3年生のときには
「一流の治療家になって、多くの人を助ける!」
と友人と夢を語り合いました。

こうやって書いている今も、しみじみ思い出します。
初心に戻る。って大切なことですね。
ここが私の治療家としてのスタートです。

第 2 章 治療院業界のダークサイド

専門学校なのに大学と同じぐらいの学費を払いながらの3年間。
テストが多く、挫けそうになりましたが何とか乗り切り
国家試験にも合格して、念願の鍼灸師になりました。

治療家として早く治療したいと思い
初出勤の日を迎えました。
しかし・・・その時は知りませんでした。
治療院の世界が、こんなにも厳しい世界だなんて・・・

勤務時間は最低 12 時間
週 6 日勤務
残業代なし
有給なし
という状態でした。

仕事は掃除
受付
ベッドメイク
電気のスイッチマン
でした。

忙しい治療院だったので
常に作業に追われていました。
忙しくて、昼ご飯なしという日もありました。

就職して3ヶ月たった頃に
同級生と会う機会があってお互いの仕事の話をしました。
同級生も同じような状況でした。
私たちは修行の身でしたので
厳しい環境でも耐えて、毎日必死に過ごしていました。

 

技術を学びたいという気持ちを院長に伝えたら
「技術は見て盗め」と言われました。
でもカーテンで仕切られているので、基本的には見れません。
カーテンの隙間から見て学ぼうとしたら
「見るな」と言われることもありました。

え、どうやって技術を学べはいいのか分かりません。
さらに先生によってやり方が違うので
何を基準で学べばいいのか分かりません。

初任給は18万でした。
お金よりも技術・経験が欲しかったので、
給料は仕方ないと思っていましたが・・・
年金、国保、住民税などは一年後にまとめて支払い。

せっかく貯めた50万が一瞬で消えました。
厳しい環境でしたが一人前になるまでは修行の身。
頑張って一人前になるんだと息巻いていました。

誰よりも早く出勤して夜も先輩が帰ったあとに勉強してました。
営業時間終了後に院長に内緒で
友人に来てもらい実践の練習もしました。
遊びに行くときも常に鍼を持ち歩いてました。

就職して2年が過ぎ
やっと他の先輩と同じように色んな患者さんの治療に入るようになりました。
院長からも「やっと半人前になったな」と言われました。
まだ半人前(笑)

こうして鍼灸師として
やっとスタートラインに立つことができました。

しかし治療院にはまだまだ問題があることを
この時は知りませんでした。
これから私の本当の戦いが始まるのです。

追伸
私はこの時代の経験から
いつか自分でお店を出したときには
もっと楽しく、ゆとりある治療院にしよう!!
と本気で思いました。

その結果、私の治療院では
週休3日
客単価 1 万3000円以上
平均7ヶ月リピーター
などを実現することが出来ました。

仕事する時は楽しく仕事する
休む時はゆっくり休む
これが私の信念です。

第3章 このまままじゃだめだ

やっと治療家としてスタートきった私。
当時、接骨院で勤務していて
院長・先輩から色々言われることがありました。

とりあえず電気治療をやって
もっと早く終わらせろ
保険治療だから、他の部位はやるな
○○さんは厄介だからお前が入れ
少し待たせてもいいから予約を入れろ
などなど。

最初は言われるがままにやっていたのですが
徐々に違和感を感じ始めました。
「これってお客さんのためになってないじゃ・・・」
っと思うようになりました。

勤めていた接骨院は
保健治療と自費治療が混在している状態でした。

例えば
肩を痛めている患者さんがいて
背中を一緒に治療すれば、良くなると分かっているのに
保健の範囲の影響で、治療ができない状態でした。

さらに次の患者さんが常に待っているので
時間をかけて治療することが出来ませんでした。
治療内容の説明、セルフケアの指導も
ゆっくり出来ません。

うーん、これはやっぱりおかしいぞ。
だって、私が患者さんだったら
こんな慌ただしい治療院には通いたくないです。

私は中学生の時に
丁寧に説明、治療、セルフケアを教えてくれた先生に憧れて
治療家になりたいと思いました。

このままじゃダメだ!
もっと一人一人の患者さんと向き合って治療したい
と強く思うようになりました。

そして4年目の時に転職を決意。
自費の鍼灸マッサージ院に転職しました。

30 分コース、60 分コース、90 分コースなどがあり
ゆっくり治療はできるようになりました。
しかし、とにかく暇でした。(笑)

9 時間勤務していて治療時間は2時間
なんていう日が頻繁にありました。

基本給が15万+歩合給でした。
実際の手取りは18万。
鍼灸師4年目なのに給料が変わらない状態でした。
もちろんボーナスなんてありません。
どうにかしなくては・・・。
私は悩みました。

そして、1つ決心しました。
集客や値引き・値上げは会社の方針があるので
今すぐどうなる話ではないけれども
リピート率を上げれば変わるのではないのかと。
よしやってみよう。

技術だけで20年以上のベテラン先生に勝つのは難しい。
でもサービス面、知識の向上に力を注ぎました。

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技術だけでなく、サービス・接客などの勉強もしました
そして「治してあげたい」という気持ちでは
誰にも負けないと決めました。

サービス・接客でとても勉強になったのは
「技術・知識が未熟でも気持ちが相手に伝われば、相手はあなたのことが好きになる」

接客スキル
トーク技術
心理学
などの知識が付いてきました。

お客さんの話を親身に聞き
私の知ってる知識と技術で常に全力で治療しました。

分からないことがあった時は
必ず調べてお客さんに伝えました。

そうやって転職して一年後には
私を指名してくれるお客さんが増えてました。
50人以上いたスタッフの中でもトップ10に入れるようになりました。
副院長になり次期院長候補とも言われました。

一日中、予約で埋まり、昼飯なしなんていう日もありました。
ここでの経験が
現在のマニュアルの基礎になっています。

その中で1つ紹介すると
自分がやりたい治療だけをするのではなく
お客さんが求めてるモノを理解し提供する。

それが出来れば
お客さんから絶大な信頼を得て
長期リピーターになることを身をもって体験・勉強しました。

しかし、うまくいかない事も出てきました。
それは・・・・

追伸
この時、私は26歳でした。
こんな経験の浅い私でも結果が出たのだから
誰だって正しいやり方を学べば、結果が出るに決まってる!

これらの成功体験が
現在のマニュアルの基礎になっています。
治療技術の向上はもちろん重要です。

でも今の時代は技術だけでは、やっていけません。
患者さんの声に耳を傾けて
患者さんが求めているモノの提供し
価値を伝える大切さを学んだ時期でした。

第4章 やるしかない

「柿木園くん、それは無理だよ」
この言葉は当時の勤めていた自費の治療院の
院長、オーナーから何回も言われた言葉です。

私は治療院全体を良くしたいと思い
初回割引、リピート対策、料金設定、営業時間などの
改善案を色々提案しましたが
ほどんとが実現しませんでした。

出来ない理由を色々言われました。
せっかく治療院を良くしようと思っているのに
なかなか変わってくれない院長。
私はヘコみました。

でも一方で、私の考え方・行動を許容してくれたこともあり
今でもとても感謝しています。
・・・・・私は悩みました、

ここで院長になって経験を積むか
それとも独立して自分が作りたい治療院を作るか。

鍼灸師になった時の気持ち
今までの経験
そしてお客さんの気持ち・・・・
答えは「やるしかない」でした。

(勢いで行ったメジャーリーグキャンプのインターン帯同)

 

私は独立することを決意しました。
私が治療家になるきっかけは
私自身が鍼を体験して
その時の先生に感動したからです。

先生みたいになりたい。
先生みたいに困ってる人を助けたい。

そのためには
自分の治療院を出して
多くの人を治療することにしました。

私のように
体を壊して治療家を目指した先生は多いと思います。

だから治療家には
お客さん・患者さんの苦しい気持ちが理解できて
「治してあげたい」と心の底から思っている
素敵な治療家が多いのだと私は思います。

しかし独立するにあたり不安なこともありました。
私が独立する 1 年前に技術がウリの先輩が独立開業しました。

しかし・・・
今はもうそのお店はありません。
一緒に働いているときは
指名のお客さんが多く人気の治療家でした。
その先輩が言ってました。

お金をかけて HP 作ったのに、お客さんは来ない
新規集客のために業者と5年契約で150万円を払ったのに、お客さんが来ない。
新規が来て、治療効果がちゃんと出てるのにリピートしてくれない
値上げしたかったが、怖くて出来なかった。

その結果
毎月、支払いに追われ
ストレスで体調も崩して
治療院は潰れてしまいました。

あの時の先輩の落胆した顔は、今でも忘れません
(今の私だったら救うことが出来たかもしれない・・・)
技術、実績がある先生でも
独立して苦しむ姿を見ていて、私も不安な気持ちになりました。

しかし、その一方で
独立してうまくいってる先生にもお会いしました。
ほぼ口コミだけで集客して
60 分 1 万円ぐらいで治療して
好きな時に休んで旅行をしている先生です。

この先生みたいになりたいなーとも思いました。
そして悩んで悩んで・・・

結局、最後は
「たぶん大丈夫」
「何とかなるだろう!」
と今思えば根拠のない自信で独立しました。

第 5 章 経営苦戦期

東京のど真ん中の新宿で開業しようとしましたが
路面店(1階)の家賃はとても高く、大通り沿いの家賃も高い。

結果的に新宿駅から2駅離れて
大通りから2本路地に入った雑居ビルの7階で開業しました。

写真は綺麗に見えるかもしれませんが
実際は・・・
ビルの看板を交換するお金もなく
看板は昔の会社の名前のままで開業しました。

勤めていた治療院からは電車で30分。
お客さんは、ほぼゼロからのスタートでした。
独立 1 ヶ月で自分の甘さに気づきました。

友人、知り合い、昔のお客さんが来てくれるだろうと思ってました。
1 回は来てくれました。
でも 2 回目ありませんでした。

独立した時にやったことは
チラシ3000枚
自分で作ったダサい HP
たまにアメブロ更新
だけでした。

新規のお客さんは誰も来ませんでした。
ま、まだ1ヶ月目だし、徐々に増えてくるかな
と思っていましたが、そんなことはなかったです。

2ヶ月目に2人
3ヶ月目に1人
のお客さんが来ましたがリピートはしませんでした。
何とかしないとヤバいと思い
色々やりました。

近くの居酒屋に飲みに行って
治療院をアピールして、1人来てくれましたが
飲み代の方が高くて、意味なし。

口コミサイトのエキテンに登録したので
友人に来てもらい口コミを書いてもらいましたが
効果なし。

営業の電話がきて
新規集客のお願いをしました。
10万円払いましたが、まったく反応なし。
完全にダマされました。

インターネット広告(PPC、FB 広告)も依頼してみましたが
2 ヶ月で20万円が消えました。

知り合いの紹介で異業種交流会に参加しました。
最初に一年間で50万円近く使いましたが
これも完全に失敗でした。

たまに治療家仲間と飲みに行って
どうやって集客、リピートしているのかを聞き回りました。
でも、うまくいってる治療家を少なかったです。

時間だけはあったので
Youtube ばっかり見てました。
1日1本は映画を見ていました。
自分の不甲斐なさにヘコみました。

イライラして、家族に当たった時期もありました。
そして独立開業したのに、売上がなくて
知り合いの治療院で週2回バイトしてました。
さらに朝の6〜9時にはコンビニバイトもして
何とか生活していました。

独立したのに給料が少なくなりました。
独立したのにストレスが多くなりました。
独立したのに生活が苦しくなりました。
独立したことを後悔しました。

しかし10ヶ月目に
運命を変える転機が訪れました。
いつものように暇だったのでネットサーフィンをしていたら
たまたま、鍼灸院の経営についてブログを書いてる人を見つけたのです。

その人のブログや動画を色々見ました。
その人は
私と同じ鍼灸師で
私と同じ一人治療院で
私と同じで独立後は赤字経営でした

でも今は・・・
一人治療院で売上150万円以上の鍼灸師で
治療院のコンサルタントもしていました。

今、振り返れば当時の私は
「コンサルタントという人に頼りたくない」という
小さなプライドがありました。

自力で何とかしてやる!っと思ていました。
このように思っている治療家は多いと思います。
私は好きです。
私も職人気質で真面目な鍼灸師でした。

でも実際は
新患が来ない。
リピートしない。
売上ない。
赤字。
支払いに追われる。

小さなプライドをちょっと横に置いて
「本当に、そんなことが可能なのか!?」という
半信半疑で、その人にメールしました。

何度かメールでやり取りして、相談に乗ってもらいました。
新規のお客さんがリピートしてくれない
という悩みを相談した時に
その人も私と同じような失敗をしていたらしく
その改善点を的確に教えてくれました。

早速、アドバイス通りに
問診の時の話し方を少し変えたら
見事にリピートしてくれました。
しかも10万円の回数券を買ってくれました。
当時の私にとって10万円の回数券が売れるなんて
夢のまた夢でした。

そして一か月後にあるセミナーに
無料で招待してくれました。
空白だらけの予約表に
「セミナー」と大きく書きました。(笑)

追伸
この一歩で私の人生が激変しました。
コンサルタントのアドバイス通りに
修正と改善を繰り返したら、半年後には月の売上100円を達成しました。

その後も修正と改善を繰り返して、経営も安定してきました。
今は、“ストレスフリーのゆとり治療院”になれました。
「独立して良かった」と思えるようになりました。

私のようなダメダメ治療家(ダメダメ経営者)でも変われたので
みなさんなら絶対に変われます。
次の章では、私が実際にやった
修正と改善についてお話しします。

第6章 売上アップ&安定期

鍼灸師コンサルトのセミナーに参加して
自分の知識不足に驚きました。

知らない知識
聞いたことない言葉
成功する方法ではなく、失敗する方法をしていました。

でも丁寧に教えてもらえたので、楽しかったです。
何事も新しいことを学ぶって楽しいですね。

まずは
【新規集客】についてです。
私は口コミサイトから新患が来ないと思い込んでいましたが
写真とヘッドライン(タイトル)を変えたら
新規が来るようになりました。

口コミサイトだけで10人以上くる月も頻繁にあります。
ポスティングは時代遅れな方法と思っていましたが
デザインを変えたら、新規が来るようになりました。

オシャレなチラシではなく
コンサルタントからもらったチラシを
当院の名前に変えただけの簡単なチラシでした。

HP は作っただけで放置してましたが
お客さんとの 2 ショット写真を載せたり
お客さんの声も載せて、お客さん目線で作り直しました。

HP のブログを毎日書くようにして、SEO 対策をしました。
どんな文章(キーワード)を使って書くべきか教えてもらいました。
今では「新宿 肩こり」と検索すれば、私の HP が 5 番目以内に出てきます。
その結果、HP からも毎月10人ぐらい来ています。

次は【リピート対策】です。
ここは私もかなり苦労しました。
2週間以内に来れば30%OFF
ポイントカード
回数券
フリーパス券
昼間限定割引
などなど。

多くの失敗と経験を積んで
修正と改善を繰り返しました。
私が学んだことは2つです。

①問診での話し方
私はどんなお客さんが来たとしても
問診で話す内容・順番を決めています。
これをトークスクリプトと言います。

なぜならリピートしてもらうには
話し方、話す順番、表現の仕方が、とても重要です。
治療前にお客さんに「この先生は信頼できる」「この先生の治療を受けてみたい」
と思ってもらうことが出来れば、リピート率も大きく改善します。

②お客さん目線の料金システム
結論を言うと
お客さんが「買いたい」「買わないと損だ」と一瞬で思うような
料金システムが必要です。

私が何時間も考えて作った回数券を
新規のお客さんが見るのは数十秒です。
この数十秒で「買いたい」「買わないと損だ」と思ってもらえる
シンプルな料金システムが必要です。

携帯電話やインターネットの契約時の
余計なオプションや 2 年縛りのような
お客さんを無視したような料金システムはダメです。

最後は【単価】です。
自費の治療院だと相場が10分1000円ぐらいに
しているお店が多いと思います。

私も開業当初は相場よりも、ちょっとだけ高くして
30分4000円に設定していました。

しかし、売上不振。
売上不振の真っただ中で
コンサルタントの先生は値上げのアドバイスをしてきました。

私は「値上げなんかしたらお客さんが来なくなる」と反論しました。
コンサルタントは「現時点でお客さんがいないんだから、変わらないじゃん」と。(笑)

私は、とても不安でしたが
今、来ているお客さんを残しつつ
値上げする方法を実施しました。

開業10ヶ月後に30分6000円にしました。
さらに1年3ヶ月後に1万円
1年半後には1万2000円にしました。
結果として大成功でした。

値上げすることによって
客層が良くなる
他店との差別化ができる
一人一人のお客さんと向き合った治療ができる
客単価が高くなり、効率的な仕事ができる
などなどがありました。

おかげさまで
売上30〜50万円だった私が
1 人治療院で売上150万円を突破することもできました。

しかし次の課題が出てきました。
それは売上の波が激しかったことです。

150万円いく時もあれば
60万円ぐらいの時もありました。
こんだけ波があると
結構メンタル的にきつかったです。

毎月、毎週、毎日の売上が気になって
ストレスが大きくなっていました。
このままではダメだと思い、コンサルタントの勧めで
売上を安定させることが出来る「会員制」を導入です。

会員制を作れば、常連さん(長期リピーター)が増えるので
毎月の売上が安定します。
どんな会員制にしようかと色々考えました。
色々考えましたが・・・分かりませんでした。
その時にフトッと思いだしたのが接客・サービス面で学んだ
「相手が求めてるモノを提供する」
ということでした。

私がしたことは・・・
実際にリピートしてくれてるお客さんに聞いてみよう!でした(笑)
どうしてうちに来てくれているのか?
どこが良くて来てくれているのか?
どんなコースがあったら嬉しいですか?
どんなことを当院に望んでいますか?
率直に聞いていることにしました。
「リサーチ」という奴ですね。

これをして分かったこと。私はとてもビックリしました。
その答えは・・・
「その場しのぎのマッサージはもういい。ずっと健康でいたい」
ということでした。

お客さんが求めているモノは
「今、良くなることも大切だが
明日も来週も1ヶ月後、半年後。1年後も健康でいたい」
という意見が多かったです。

これって私も含めて
ほとんどの治療家も思っていることだと思います。
そして、お客さんが求めているものを提供するために
治療方針、料金設定などを変えました。

具体例として
・問診時に「一回では治りません」と言う
・回数券を廃止
・値上げ
などなど。

一見、間違った対策に見えるかもしれませんが
「ずっと健康でいたい」と思っているお客さんには
特別価格で1ヶ月後も半年後も1年後も通いやすい
会員制システムを作りました。

その結果、お客さんも喜んで当院に通って健康になっています。
平均リピート期間は7ヶ月を超えています。
さらに治療院が最高の状態に生まれ変わりました。

一人一人のお客さんと親身になって治療ができる
計画的な健康管理ができる
新規集客に追われなくなる
経営が安定する
支払に追われなくなる
心にゆとりが出る
仕事が楽しくなり、プライベートも充実する
お客さんが喜んで通ってくれて
治療家も喜んで治療できる治療院になりました。

 

私の生活にも様々な変化がありました。
一番は家族と過ごせる時間が増えてました。
週6日で働いていましたが、今は週 4 日程度です。
23時まで働いていましたが、今は18時に子供の保育園のお迎えにも行けるようになり
ました。

恥ずかしい話ですが結婚式の費用は奥さんに出してもらうほどお金がなかったですが
1年後には、奥さんが行きたがってたハワイ旅行に連れていくことが出来ました。

 

仕事面でも経営に追われなくなりました
新規とリピートが安定したのでストレスフリーになり
大好きなお客さんだけを治療しているので
仕事するのが楽しくなりました。

楽しく仕事して
お客さんから「ありがとう」と言われて
お金も頂ける。
この仕事って最高です!

ちなみに、あなたはこう思ったかもしれません。
そんな理想的な治療院できる訳ない!って。
ここで当院の具体的な例を紹介します。

当院は毎月、少なくても15人の新規がきます。
2 回目に来てくれる人は10人です。
その中で長期リピーターになるのは5人です。
このサイクルを続けただけです。

それぞれの治療院によって
新規の人数、リピート率は
差があると思います。

私が何を言いたいかというと
3人のお客さんのうち、1人だけでいいのです。

その 1 人のお客さんが長期リピーターになってくれれば
理想の治療院を作ることが出来ます。
もし、あなたの治療院に
新規が6人来るなら、2人を長期リピーターに。
新規が9人来るなら、3人を長期リピーターに。

どうですか?
出来そうですか?
私がしているのは実は簡単なことです。
お客さんが求めているモノを提供するだけ。
あとは、それをどういう形で提供するかだけです。

追伸
治療家には技術があります。
治療家には知識もあります。
治療家には本当に素敵な人が多いです。
でも、経営がうまくいかない治療院が多いのは
なぜでしょうか?
これを機会にぜひ考えてみてください。

そして・・・
あなたが目指す治療院は
集客に苦労して
リピートでも悩み
毎日ストレスを抱えながら働いて
少ない売上で何とか経営する治療院ですか?

それとも
集客に追われず
お客さん一人一人と向き合い
仕事とプライベートを充実させて
しっかりと売上が安定する治療院ですか?
その為には、あなたには正しい情報を常に選択していくことが
必要になってきます。

しかし・・・
現実はそんなに甘くなく、目先の利益で誘惑したり
あなたの不安をあおるような情報であふれています。
でも、あなたにはそのような情報にまどわされる時間は無いのです。
今まで私は、そういう治療家をたくさん見てきました。

例えば
営業の電話で「新しい集客方法がある」
という話にすぐに飛びつき、失敗。
しばらくして、またすぐ飛びつき・・・
常に右往左往している先生。

他にも
新メニューを作ってお客さんに勧めてみるが
治療家自身も慣れてないメニューなので結果が出ず
お客さんが離れていく。

実際こういう治療院ってかなり多いのですが、
結局、そういう治療院はこの先潰れていきます。
(現に今も潰れていますが・・・)

お客様は別に新メニューが欲しいわけでは無いのです。
自分にとって良いメニュー・サービスが欲しいだけですから。

この真実に、途中で気づいた人はなんとか持ち越して
今は順調に右肩上がりになっている人もいます。
なのであなたも、いらない情報は排除して
自分に必要なものだけを選んでいってください。

 

第7章 デュアルライフ(2拠点生活)へ

急に話は変わりますが、僕はデュアルライフ(2拠点生活)を目指しています。

東京と鹿児島を行き来するライフスタイルを目指しています。

 

【デュアルライフとは?】
2拠点生活という意味です。
一般的には都会と田舎の2拠点生活のこと言います。

従来は富裕層や60才以上のリタイヤ層が楽しむイメージでしたが、最近は20代、30代、40代などビジネスパーソンもデュアルライフをしています。

もうちょっと詳しく知りたい方は、こちらのブログをどうぞ。

法人化を考えている人へ。法人化ブログをまとめてみた。

2019年10月19日

 

【なぜデュアルライフを目指しているのか?】
僕は30才を過ぎて、今後の人生について色々と考えるようになりました。

振り返ると18才で鍼灸師の業界に入って、15年が過ぎました。
修行時代や独立開業、そして苦しい時期を乗り越えて、経営は安定してきました。
プライベートでも結婚して、子供が2人生まれました。

自分で言うのも変ですが、それなりに努力をしたし、苦労もしたし、色んな経験をしました。そして、今後の人生について考えることが多くなりました。

・今後どんな人生を送りたいのか?
・本当は何をしたいのか?
・自分が最高にワクワクすることは何か?
・諦めていた夢はないか?

何度も何度も自問自答を繰り返しました。

そして、一つの答えが「鹿児島」でした。
僕にとって鹿児島に行くことは、最高にワクワクすることだし大好きでした。

鹿児島への移住という考えましたが、東京でも生活も好きです。鹿児島と東京の両方の良い所をどっちも欲しい!それなら、行き来すればいいんだ!

それがデュアルライフを目指すきっかけです。

 

【鹿児島への想い】

僕の鹿児島への熱い想いを書き出すと、終わらなくなります。(笑)
鹿児島愛については、こちらのブログにまとめています。

鹿児島物語のまとめ 1985年から34年分の想い

2019年10月7日

 

【デュアルライフは実現できる】

 

 

柿木園(かきのきぞの)純平

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